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実録・月100時間残業して、月10時間以内残業に戻った女子のお話

 

皆様こんにちは。私はまだ絶賛ハイグレードNEET中です。

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「実録! 隣の社畜の残業時間!」がはやっているようですね。
読んでいて当時のことを思い出したりなんかして、若干辛くなったんですけど。
いい機会なので、私も振り返ってみようと思います。若さ故の過ち(?)を!!

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実録・月80時間残業したらその後こうなる - orangestarの雑記

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トピック「実録・残業列伝」 - はてなブログ


ちなみに、私の残業時間が100時間を超えていたのは、約3年間くらいです。

ある年に、会社の経営方針ががらっと変わって、今までやっていた仕事が全く役に立たない異業種へ放り込まれました。
例えるなら、テニス選手だったのが、いきなりバドミントンへ放り込まれる感じです。
同じような見た目だけど、使うもの・ルール全然違うんですけど! みたいな。
そして、ドラクエで言うなら、レベル1の勇者がいきなりエスターク戦の前線へ放り込まれるようなものでした。
炎上してたのに、放り込まれた当時、仕事で何をやっているのか、さっぱりわかってませんでした。

そして。

プロジェクトが終わった後、あの祭りが嘘だったかのように、定時で帰れるようになりました。
9時~18時の仕事だったんですけど。19時には事務所に誰もいない、みたいな。
あの頃を考えると、今のこの状況嘘みたいだよねぇ。
よく同僚と言ったものです。
何故そうなったかというと、取引先が、弊社の商品を使うのをやめはじめたから。
そんなに安くない商品だったため、コスト削減のターゲットになったようです。
あんなにたくさんいた派遣社員さんが一人切られ、二人切られ。
最終的にはチーム解散になったため、私もここぞとばかりに仕事を辞めました。


基本スペックはこんな感じですか。
扱っていたのが特殊な商品のため、ところどころちょっと伏せさせてはもらいますが。
どうなったか見ていきましょう。

社畜時代初期


ま。私の場合は、自分に知識やスキルがなかったせいで、仕事がうまくまわせなかったというのが一番の原因なんですが。
そういう状況であるにもかかわらず、何の対策もできないまま、プロジェクトだけがどんどこ進んでいってました。
プロジェクトには納期が決まっていて、そこを落とすわけにはいかない。
でも、自分はなにぶん経験がないので、先が読めないし、今自分がプロジェクトのどの段階にいて、次に何をしないといけないのかがまったくわかっていませんでした。

通勤時に通る歩道橋の上で、
「今ここから飛び降りたら、楽になれるかな」
とか、割と本気で思っていました。
会社に行っても自分が何をすべきかよくわからないので、先の見えない迷路に放り込まれた感覚でした。

しかも、そういう状況なのが私だけではなかったため、同時期に配属された同僚が鬱病にかかってしまって。
先にプロジェクトをリタイヤされてしまったのです。
完全に退路を断たれました。

けども。自分でも役に立たなさすぎるのがわかっていたので、
「どうせ3ヶ月くらいでお役御免になるだろうし、それまでの我慢かな」
と、自分で自分にむち打ってました。
これが残業時間100時間の入り口でした。
まさか、3年も続くとは思ってもみませんでした。

時間・労力をお金で買うようになる


一応、残業代は出ていたので、お金はもらいました。

9時に出社して、12時に昼休憩1時間でお昼ご飯、そこからぶっ通しで仕事をして、気付いたら24時過ぎてて。
歩いて帰るか、タクシーで帰るか、という生活でした。
(この歩いて帰れる場所に住んでるというのもよろしくなかったですね、今思えば)
当然、歩いて帰る気力は無いので、タクシーで帰ります。

そこからコンビニで買ったお弁当を食べてお風呂に入ったら、3時すぎとかです。
すぐに寝て、起きて、9時に出社。したっぱなので、遅めの出社なんかできません。
うっかり8時半に起きて、慌ててタクシーで出社したのも一度や二度じゃないです。
会社からもらってる交通費以上に、出社・帰宅にお金を使いました。

や。
お金を使ったのはこれだけじゃないですね。

一人暮らしなので、当然ですが家事など誰もやってくれません。
けども、家事をやる体力はない(土日はほぼ寝てた)ので、時間や労力をお金で買うようになりました。
一時期ひどかった時は、洗濯する気力が無いので、服を2週分くらい買って、着回したりとかしてた。
ユニクロの社員を養ってるんじゃない? ってくらい、お世話になりました。

というかんじで。
女子力? なにそれおいしいの? くらいの勢いで、衣食住のうち、衣と食をほぼコンビニエンス化した結果。
稼いだお金の半分が生活費に消えました。

あと、ストレス発散のために、マンガをたくさん買った。
新刊をブックオフなどではなく普通の本屋で出るだけ買ってたので、月7~10万円を普通に使ってた。
クレジット決済してたので、すごくお金を使ってるという意識がなかったのもヤバかった。

マンガ好きの人にはうらやましいと思われるかもしれませんが。
女子力どころか人間を捨ててたので。
人には言えませんでした。外面だけは良かったんです。

見た目は当然残念になります


夜遅くに食べるので、当然体重は増えます。
1年で10kg以上体重が増えて、女子として自分を売り込めるであろう最後の時期を、かなぐり捨てました。
(ま、恋愛する気力も残ってないですけど)

それどころか、急激に体重が増えたので、会社から「診断書を出せ」と言われる始末。
病院に行ったら、脂肪肝ですと言われました。
「どこのおっさんですか」と病院の先生に言われました。
(女子にあるまじき数値だったそうです)

髪も、元々若白髪がある髪質ではありましたが、頭が真っ白になって。
どこのおばあちゃんですか、というくらい全体的に真っ白になりました。
加齢もあるだろうけど、これはひどかった。

あと、別の女性のエントリにもありましたが、生理は半年来なかったです。
それも、一度や二度じゃなく。
今は周期的に来てますが。

当時は若さ故にのりきってますけども(若干病院に呼ばれてますが)
たぶん、10年後に生死をさまよう何かにかかるんじゃないかなと思います。
自分の身体は自分の食べた物でできてるっていうし、病気も自分の生活習慣でかかると思うので。

時間あたりの生産性は言うまでもなく。


ないですね。
自分のスキルをあげる前に、処理しないといけないことが多すぎて勉強にあてられなかった。
時々入る強制参加の飲み会やミーティングに出るために、また残業がのびる。
定時退社なんか一度もしたことがありませんでした。

誰かに頼ろうにも、他の人も同じ状況。
なのに、残業時間だけ減らせ減らせと一方的に言われ。
それでも期限は厳守しろ。
どうしようもできませんでした。
笑って「すみません。次からがんばります」というのが精一杯。

どうやってもやることに追われる。
それをどうにかしようと手を出したのが、「手帳によるタイムマネジメント」です。
これがなかったら、今もやることに追われて、〆切に間に合わすことはできなかったと思います。

トイレの個室にも当然ですがこもってます


そこしか安寧の地がないので。
タバコ吸う人は喫煙所に逃げるという方法もとれてたみたいですが。
私はタバコを吸わないので、しんどい時はトイレにこもるしかありませんでした。

あ、トイレで寝たことはないけど、床で寝たことはあるかな……女子なのに……

破壊衝動は無かったけど、常に無気力だった


これは自分が女子だからだろうけど。
破壊衝動は無かったです。

けど、無気力でしたね。早く土日にならないかなと常に思ってました。
クレームの電話が入っても、そんな感じ。
というか、クレームの電話があっても上司誰も助けてくれなかったし……そんなことを考えて自分を守るしか無かった。

金銭感覚を取り戻すのにかなり時間がかかった


そうはいっても、納期が来ればプロジェクトは終わります。
あと、一番最初に書いたコスト削減の件もあいまって、だんだん残業時間は0に近付いていき。
残業代で成り立っていた私のバブリーな生活も終わりました。

その頃には生活の全部をアウトソーシングしていたので、生活費がすごいことになっていました。
それなのに、給料は徐々に半分に近付いていきます。
が、一度ついた金銭感覚は簡単には元には戻りませんでした。

ただ、このままでは部署の維持はできないなというのもわかっていたので。
徐々にではありますが、配属される前の生活に戻れるようにしていきました。

洗濯、掃除は曜日を決めて取りかかる。けど、体力の無い日は次の回に持ち越してもいい。
自炊も、簡単にできるレベルのものからやってみる。お昼ご飯をすごく簡単なお弁当にしてみる。
もちろん、しんどければ外食に切り替えていい。
そういう感じで、ハードルを最初は低く、徐々に高くしていって。
家事をするという習慣を取り戻し、生活費を以前のレベルに近付けていきました。

ここでも「手帳でタイムマネジメント」がものすごく役に立ちました。
「家事をする自分の時間」を予約するんですね。
自分の手帳好きが役に立ちました。

なんとか、収入が半分になる頃には、貯金もできる感じになれました。

まとめ


ウチの会社、「やりがい」と「個人の成長」を全面に押し出す社風だったんですよね。
「成長」「成長」いうわりに、会社の指針みたいなのは行き当たりばったり。
なので、業績が悪くなると、その時に追い風が吹いてる業界に平気で未経験の社員を放り込む。
「おいおい、キャリアビジョンとか皆無かよ」
みたいなね。

なので。やりがいを全面に押し出す社風は危険だぞと言いたいですね。

長時間労働いくない。ブラックな香りがしたら、転職を考えた方がいいと思います。
月並みですが、自分の人生は一度きりです。
それも、健康を害したら終わりです。

社畜生活に入ると、難しいことが考えられなくなります。生きるのに精一杯で。
それはわかります。ホントにわかります。
理想を言うなら、私みたいに、プロジェクトが終焉を迎えて、余力のあるときにいっぱい考えた方がいいんでしょうけど。
何も考えられなくなるくらいに追い込まれるんだったら、逃げた方がいいと思います。
結局お金も消えてしまうし、残るのは10kgの脂肪くらいです!

辛くなったら逃げたらいいと思う。
能町みね子先生じゃないけど、「逃北」してもいいんじゃない?


※ただし、辞めると反動で「働きたくないでござる」となると思いますが、ま、そこは目をつぶる方向で!(笑)